終わらない戦火!…描く将来は、家族と日本で覚悟を決めるウクライナ女性
ウクライナ出身のマリ・カテリーナさん(38)と彼女の家族が、ロシアの侵攻により故郷を離れ、愛知県大府市に避難してから1年9ヵ月以上が経過しました。最初は一時的なものと考えていた滞在も、戦争が長期化し帰国の見通しが立たない中、彼女は家族の安全と子供たちの教育を考え、日本での生活を覚悟しています。
○新しい生活への覚悟
カテリーナさんは、2人の子供とともに知人の助けを得て大府市にたどり着き、行政や民間の支援を受けながら市営住宅で新しい生活を築いています。その中で、彼女は積極的に日本語を学び、自立を目指しているそうです。日本での生活に順応するため、子供たちも学校に通いながら日本語を習得し、爆撃の心配なく平穏な生活を送っていることが何よりも喜ばしいと語っています。
カテリーナさんは、大府市で開催されたウクライナの文化交流イベントで感謝のスピーチを披露し、多くの支援を受けたことに感謝の意を表明しました。彼女は日本語学校に週5回通い、将来的にはホテルやレストランで働くことを目標としています。彼女の姿勢は、困難な状況にあっても前向きで、自らの力で新たな生活を切り開こうとしていることを示しています。
○避難者への支援活動
一方で、日本国内では官民が協力してウクライナ避難民を支援する動きが広がっています。名古屋市では「あいち・なごやウクライナ避難者支援ネットワーク」が設立され、被災地や難民支援に携わってきたメンバーが日常の困りごとの相談や自治体手続きのサポートを提供しています。特に、子供たちの学校への適応や高齢者の日本語習得の難しさに焦点を当て、多様なサポートが必要だとの声が上がっています。
大府市文化交流課の田中雅史課長は、「避難民を住民として受け入れる体制が重要だ。ウクライナのケースを前例とし、今後の外国人支援につなげていきたい」と語り、避難民を支援するための地域社会の連携が求められています。
○避難民支援の重要性
出入国在留管理庁によれば、現在国内には2099人のウクライナ避難民が滞在しており、政府は新たに「補完的保護」の対象とし、「定住者」の在留資格を付与し始めています。また、4月以降は日本語教育などの支援プログラムが無料で提供され、避難民が社会に順応できるように取り組まれています。
政府の方針としては、ウクライナ避難民を難民条約の対象外と位置づけ、従来は1年ごとに更新される「特定活動」の資格で滞在を認めていました。ただし、新たな「補完的保護」の導入により、より包括的な支援が提供されることとなったようです。
○まとめ
ウクライナ侵攻により生じた人道危機に対して、日本社会が包括的かつ積極的に支援を行っている様子が伺えます。一方で、個々の避難民のニーズに応じたサポートが求められ、地域社会の連携や理解がますます不可欠となっています。
個人ごとで恐縮ですが、特に人口減少が多い山陰の中海圏域の各市も、ウクライナ避難者への支援活動を積極的に展開して欲しいものです。
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