国会議員の「旧文通費」問題から見える常識とは?
国会議員に毎月100万円支給される「旧文通費」は、その使途が不明確なことや、私的な目的に使われていると疑われていることから、問題視されてきました。
旧文通費(文書通信交通滞在費)の名称が「調査研究広報滞在費」に変更され、支給方法が月単位から日割りへと変更されましたが、それでもなお、使い道の透明化や、未使用分の返納が求められています。
しかしながら、この法改正に関し、国会は先送りして廃案にしてしまいました。
この問題の構造的要因に焦点を当て、解決策として会計検査院のような第三者の介入や国民投票による仕組みの導入が必要とされる理由を検証していきます。
●構造的要因の解決策:
国会議員の「旧文通費」問題は、単なる名称変更や支給方法の改革だけでは本質的な問題を解決するには至りません。
これは構造上の問題であり、仕組みに欠陥があると言えます。
国会議員は立法機関でありながら、自らの処遇に関するルールを制定することは、必然的に中立性や公平性を欠く恐れがあります。
「旧文通費」は、使途を明らかにする必要がなく「第2の給料」とも揶揄されています。
これは、国会議員が自らの給与や手当に関するルールを定める立場にあることから生じる問題です。
立法機関が自己の処遇を決定するということは、利益相反が生じる可能性が高まり、結果として甘い処遇が生まれる傾向があります。
このような問題は「どんぶり勘定」と呼ばれる概念に起因しています。国会議員が自らの処遇に関与することで、公正な判断が難しくなります。
では、旧文通費問題を解決するために、具体的にどのような改革が必要なのでしょう。
①会計検査院のような全くの第三者が決めたりチェックしたりする仕組みを導入する事が必要です。
これにより、国会議員の処遇について中立的かつ公平な判断が下される可能性が高まります。自己の利益を守るために甘い処遇を設定することが難しくなり、より適切な給与や手当の制定が期待できます。
②国民が直接投票して処遇問題を決める仕組みに改める事が必要です。
国会議員は国民の代表であり、その処遇についても国民の意見を反映すべきです。国民投票によって、国会議員の給与や手当に関する重要な決定を民主的に行うことができます。
①か②のような仕組みを導入しなければ、永遠に解決しないでしょう。
●透明性と公正性を求めて:
国会議員の「旧文通費」問題は、単なる名称変更や支給方法の改革だけでは解決できない構造上の問題として浮き彫りになっています。
国会議員が自らの処遇に関与する仕組みは、中立性や公平性を欠く恐れがあり、「第2の給料」として批判される原因ともなっています。
この問題を解決するには、第三者である会計検査院などによる介入や国民投票による仕組みの導入が必要とされます。
中立的な判断や民主的な意思決定が行われることで、適切な給与や手当の制定が期待できるでしょう。
国会議員は国民の代表であり、国民の信頼を得るためにも透明性と公正性が求められます。
選挙で変えようとしても、立候補する人の大半が変える気がなければ誰に投票しても変わるはずがありません。
しかし、裏を返せば、変える気のある人が立候補して政権を取れば変わる可能性もゼロではないという事です。
そのような変革を達成するためには、旧文通費などの問題に、どの議員が賛成で、どの議員が反対なのか立場をはっきり公表して頂く必要があります。
それぞれの議員の考え方が分からなければ、選挙の時に有権者が候補者を見極めることができないからです。
●常識が分かる人物:
「世間の常識からしたらおかしい」ことを「国会議員の常識」にして良い訳が絶対にありません。それは多くの有権者が、候補者を選んで国会へ送り出しているからです。
そのような常識が分らない国会議員など、この日本国にはいりません。もし、あなたの選挙区で、そのような議員を選んでいるのであれば、次回の選挙では必ず選出するのを取り止め、「世間の常識が分かる」候補者(人物)を選んで頂きたい。
まとめ、
これらの改革は、国会議員の政治不信を解消し、国会議員の透明性を高めるために必要だと思います。
国民一人ひとりがこの問題に真剣に向き合い、改革に向けて声を上げていくことが重要です。
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