米ハワイ州の入国審査を日本国内で行うことで、「ハワイ」への旅行がより便利になるかも?
新型コロナウイルス禍で激減した日本人観光客の回復を目指し、米ハワイ州が日本での入国審査実施を検討しているようです。ハワイ州の経済は、観光業が大きな柱となっています。
入国審査を日本国内で行うことで、ハワイへの旅行がより便利になり、観光客が増加すれば、ハワイ州の経済に大きな効果をもたらすと考えられます。
一方、日本での入国審査実施には、日本側にも課題が残ります。
ハワイ行きの入国審査を日本で実施する計画は、ハワイ州と日本政府にとって、双方にメリットがあります。
◎ハワイ州のメリット
ハワイ州のメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 観光客の増加による経済効果
ハワイ州の観光業は、州の経済の柱の一つです。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年には日本人観光客が前年比99.9%減と大幅に減少しました。入国審査を日本で実施すれば、日本からハワイへの旅行が容易になり、観光客の増加が期待できます。
- アクセスの向上による経済効果
ハワイ州には、オアフ島のホノルル国際空港以外にも、マウイ島、ハワイ島、カウアイ島、モロカイ島などの島々があります。しかし、これらの島々には入国審査機能がないため、日本から直行便が運航されていません。入国審査を日本で実施すれば、これらの島々へのアクセスが向上し、観光客の増加が期待できます。
- 山火事被害の復興支援
2023年8月にハワイ島で発生した山火事では、約20万ヘクタールの森林が焼失し、約100人が死亡・行方不明となりました。山火事被害の復興には、観光客の増加による経済効果が不可欠であります。
◎日本人へのメリット
日本人のメリットは、以下の2つが挙げられます。
- 入国手続きの簡略化
現在、ハワイへの旅行では、日本出国時に出国審査、ハワイ到着時に入国審査と税関審査を受ける必要があります。入国審査を日本で実施すれば、ハワイ到着時の入国審査と税関審査が不要になるため、手続きが簡略化されることになります。
- ハワイ各島へのアクセスの向上
現在、ハワイ各島へのアクセスは、ホノルル国際空港を経由して行うのが一般的です。しかし、入国審査を日本で実施すれば、日本からハワイ各島への直行便が運航されるようになる可能性があります。これにより、ハワイ各島へのアクセスが向上し、観光の選択肢が広がります。
◎日本で米国の入国審査を行うことへの課題
日本で米国の入国審査を行うことには、以下の2つの課題があります。
- 日本側の負担
米国の入国審査は、米国の入国審査官が行う必要があります。そのため、日本側は、入国審査官の派遣や、審査に必要な施設や設備の整備などの負担を負うことになります。
- セキュリティの懸念
米国の入国審査は、テロ対策を重視しており、米国の安全保障を守るために厳格に実施されています。日本では、米国と同等のセキュリティレベルを維持できるかどうかが懸念されます。
これらの問題点を解決するためには、日本と米国の間で、入国審査の実施方法や、セキュリティの確保に関する協議が必要です。
まとめ
ハワイ州が日本国内で入国審査を行うことには、ハワイ州、日本人、両者にとってメリットとデメリットがあります。
ハワイ州にとっては、入国時の混雑緩和と観光客の増加による経済効果が期待できます。日本人にとっては、入国時の手続きの簡略化とハワイ滞在時間の延長がメリットとなります。
ただし、日本で米国の入国審査を行うためには、日米の入管当局の連携とセキュリティ面の課題の解決が不可欠だと思われます。
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