島根県立美術館の魅力を発信!…北斎と蔦重の物語をより深く楽しむために

 島根県立美術館(松江市袖師町)は、NHK大河ドラマ「べらぼう」の放送を機に、世界有数の葛飾北斎コレクションを誇る美術館として、その魅力を余すところなく発信し、来館者数を大幅に増やすことを目指しています。

3つのコレクションが生み出す圧倒的な北斎作品の存在感

 島根県立美術館の最大の魅力は、世界有数の北斎コレクションを誇る点にあります。

  1. 新庄コレクション
     
    松江市出身の実業家、新庄二郎氏から取得したコレクションは、北斎の初期から晩年までの作品を幅広く網羅し、その画業の変遷を辿ることができます。
  2. 永田コレクション
     
    島根県津和野町出身で北斎研究の第一人者、永田生慈氏から寄贈されたコレクションは、"県外不出"の貴重な作品を多数含み、特に北斎が「春朗」と名乗っていた20~35歳頃の、春朗期の作品は世界トップクラスの収蔵数を誇ります。
  3. 県が独自購入した作品
     
    島根県が独自に購入した作品は、コレクションの幅を広げ、より多角的な視点から北斎の魅力を伝えます。

これらのコレクションにより、島根県立美術館は北斎の作品約3千点を所蔵し、世界トップクラスの北斎コレクションを有する美術館です。

企画展で深まる北斎と蔦重の世界

 NHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公は、江戸時代の浮世絵版元、蔦屋重三郎(蔦重)です。蔦重は、北斎の才能を見出し、数々の傑作を生み出すきっかけを作った人物です。

  • ドラマの世界観を体感
     ドラマに登場する北斎作品や、蔦重が手がけた版画などを展示することで、ドラマの世界観をよりリアルに感じることができます。
  • 専門家による解説
     北斎研究の専門家や浮世絵師を招き、講演会やワークショップを開催することで、作品の背景や技法についてより深く理解することができます。
  • 新たな発見
     企画展を通して、北斎と蔦重の知られざるエピソードや、作品に込められたメッセージなど、新たな発見があるかもしれません。

企画展を通して、ドラマをより深く楽しむことができるだけでなく、北斎と蔦重の魅力的な世界に触れることができるでしょう。

北斎の代表作を間近で鑑賞できるチャンス!

 島根県立美術館では、北斎の代表作を間近で鑑賞することができます。

  • 「東都名所一覧」
     北斎が2代目蔦重との仕事で、浮世絵師として名を馳せるきっかけとなった作品。
  • 朝日奈三郎平ノ義秀(あさひなさぶろうたいらのよしひで)
     蔦重からの依頼で手掛けた、鎌倉時代の武将を描いた作品で、"蔦重新板”との描き込みがあります。
  • 「女夫合愛相鉄槌」(めおとあいあいにあいづち)
     浄瑠璃の詞章を版本にした作品
  • 「柳の絲(いと)」
     北斎と蔦重の最後の仕事になった作品のオリジナル。

これらの作品を通して、北斎の卓越した技術や表現力、そして蔦重との深い絆を感じることができるはずです。

宍道湖の美しい景色とアートの融合

島根県立美術館は、宍道湖畔という絶好のロケーションに位置しています。

  • 美しい景色
     美術館の大きな窓からは、宍道湖の雄大な景色を一望でき、夕日百選にも選ばれる美しい夕日を眺めることができます。
  • アートと自然の調和
     美術館の周辺には、彫刻作品が点在する庭園や、湖畔の遊歩道などがあり、アートと自然の調和を楽しむことができます。
  • リラックスできる空間
     美術館内のカフェやレストランでは、宍道湖の景色を眺めながら、ゆったりと食事やお茶を楽しむことができます。

美しい景色の中でアートを鑑賞し、心身ともにリフレッシュできる空間、それが島根県立美術館の魅力の一つです。

まとめ

 島根県立美術館は、世界有数の北斎コレクション、企画展、美しい景色、地域文化の発信拠点としての役割など、様々な魅力を持っています。NHK大河ドラマ「べらぼう」をきっかけに、北斎と蔦重の世界に触れ、島根県立美術館の魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。

北斎と蔦重の足跡を辿る旅へ、ぜひ島根県立美術館へお越しください!