「地下に避難しろ」と言われても…?
政府は23年5月31日午前6時半に、北朝鮮がミサイルを発射したもようだと全国瞬時警報システム(Jアラート)を発令し、沖縄県に避難を呼びかけた。
Jアラートは、弾道ミサイルが日本に飛んでくる可能性があると判断したときに、市町村の防災行政無線やテレビ、スマートフォンへの緊急速報メールで発射情報を出し、日本に落下する恐れがあれば続報で避難を呼びかける。
今回、上空を通過する恐れのあった沖縄県内では全国瞬時警報システム(Jアラート)が鳴り響き、那覇空港で地上業務が一時中断するなど騒然とした雰囲気に包まれたそうです。
この日もJアラートの警報が鳴り、《弾道ミサイルが発射されました。弾道ミサイルが発射されました。対象地域にいる人は近くの建物や地下に避難してください》という呼びかけが連呼された。
しかし、「地下に避難しろ」と言われても……? というのが正直な受け止めだろう。
避難する地下が、どこを見渡してもありません。
ましてや、地方に至っては「地下街」どころか、頑丈な「建物」さえなかなか見つからない始末。
Jアラートを使用して、そこまで避難を呼びかけるのであれば、
いよいよ日本も地下(核シェルター)を整備して、国民の安全を守らなければ、何の警報システムであろうか。
最近では北朝鮮の問題や、ウクライナ戦争でプーチン大統領が核使用をほのめかしたこともあって、地下(核シェルター)の問い合わせが急増しているそうです。
しかし日本では、核シェルターは法律のどこにも位置付けられていません。
日本で核シェルターを建設しようと思っても、例えば扉の厚さや換気などの規格についての指針(建築基準法にも)がありません。
それに日本で非常時に対処するための法律である「有事法制」の中にも、シェルターという文言は出てきません。
欧米各国では厳密な定義や製造時の規格、運用方法が決められているのですが、日本では法的・制度的に「核シェルター」というものが存在していない状態なのです。
2014年発表の各国の人口あたりの核シェルター普及率は、
・スイス 100%
・イスラエル 100%、
・ノルウェー 98%
・アメリカ 82%
・ロシア 78%
・イギリス 67%
・シンガポール 54%
・ウクライナのこの時点(2014年)での普及率は不明
となっている。(日本核シェルター協会の調査による)
・日本に至っては0.02%
ただし、これはごくわずかな富裕層が秘密裏に建設したものばかりだそうですよ。
ウクライナでは、公共施設や地下鉄はそのまま本格的な核シェルターになっているそうで、一般の家庭でも、簡単なシェルターや地下室を備えたところがあるそうです。
イスラエルでは、新しく家を建てるときには、必ずシェルターをつくることが法律で決まっているそうです。
スイスでは、核シェルターを管轄する官庁があり、シェルターの規格や定期点検についても定め、自治体と連携して運用しているそうです。
今回の資料には載せていませんが、韓国のソウル市は、公共シェルターが街中にあることもあって、なんと市内人口の300%をカバーしているそうです。
まとめ、
シェルターのように逃げられる場所があれば、もしもの時のパニックを防げます。
そういう意味でもシェルターの意義は大きいですし、大事なことだと思います。
災害の多い日本では、地震や噴火にも強い防災シェルターを兼ね備えた、シェルターを整備することによって、ミサイル攻撃や災害にも備えることができます。
シェルターの必要性を訴えることによって、核シェルターを普及させる議論が活発になっていくかもしれません。
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