超電導ってなぁに?

2023年8月17日

Image concept of magnetic levitating above a high-temperature superconductor, cooled with liquid nitrogen.

最近、巷で騒がれている「常温常圧超伝導体LK-99 」と言う超電導体とは何んでしょう。
簡単に言ってしまえば、常温常圧において超伝導を起こす物質のことで、もし今までの温度より高い温度の物質が発見されたのであれば画期的なことらしいです。

今年の夏は記録的な猛暑が続き、熱中症予防のためにエアコンが手放せない状況です。
しかし、この夏の電気料金は記録的な高値を維持しており、家計の負担を考えれば否が応でも「エネルギー問題」を考えざるを得なくなっています。

そこで、今回は超電導(超伝導)とはどんな現象なのかを、紐解いてみたいと思います。

超電導とはどんな現象?

超電導とは、一定の物質を特定の温度以下に冷却した際に現れる特殊な現象です。超電導体は通常の金属や半導体とは異なり、非常に低温になると電気抵抗が完全にゼロになります。
現在では-138℃で超電導になる物質まで発見されています。その結果、超電導状態を保つコストが安価になり、応用の幅が増えました。
この超電導になる物資の温度が「0度」に近づけば近づくほど画期的な物質となり、今でも世界的に開発競争が行われています。

電気抵抗がゼロになるということは、電流が流れるときにエネルギーの損失がまったくないことを意味します。通常、電気抵抗があると電流が流れるだけで熱が発生し、その結果エネルギーが無駄に消費されてしまいますが、超電導体ではこのようなエネルギーの損失が完全になくなります。

また、超電導体の上に磁石を置くと、通常ではありえないような磁場の効果が観測されるマイスナー効果も現れます。

これらの特性は、超電導が多様な分野で革新的な応用が期待される理由です。エネルギー産業から交通機関、医療機器、エレクトロニクスなど、超電導技術は未来の持続可能な技術として重要な役割を果たす可能性があります。

超電導の特徴:

(1)電気抵抗がゼロである:
超電導体は非常に低温で電気抵抗が完全に消失するため、電流の流れに伴うエネルギー損失がなくなります。

(2)マイスナー効果が観測される:
超電導体の上に磁石を置くと、磁場が通常の物質では経験できないような効果を示し、磁石が浮き上がったり、固定されたりします。

(3)臨界温度(Tc)が重要:
超電導現象が観測される温度は物質によって異なりますが、臨界温度を下回ると超電導状態となります。低温であるため、かつては液体ヘリウムなどの冷却材が必要でしたが、近年の研究により臨界温度が上昇し、液体窒素を用いて比較的容易に冷却できるようになりました。

超電導の応用:

超電導の特異な性質から、多くの分野で革新的な応用が期待されています。

(1)エネルギー:
超電導線材を用いた送電ケーブルや発電機はエネルギー損失を最小限に抑え、高効率のエネルギー供給を可能にします。電力貯蔵装置(SMES)や核融合装置にも利用されています。

(2)交通・輸送:
リニアモーターカーや超電導モーターにより、高速・省エネルギーな輸送システムが実現します。

(3)医療:
MRI、心磁計、脳磁計など、超電導を用いた高精度な医療機器が開発されています。

(4)エレクトロニクス:
超高速・低消費電力のコンピュータや通信システム、非破壊検査装置、磁気遮断装置などが応用されています。

(5)その他:
磁気分離水質浄化システムや地殻中の金属資源探査装置など、さまざまな分野において革新的な技術が導入されています。

まとめ、

超電導は特定の物質を特定の低温以下に冷却することで、電気抵抗がゼロになる現象です。これにより、永遠に電流を流し続けることが可能になります。
また、超電導体は磁場の特異な効果を示すことから、多様な分野で革新的な応用が進んでいます。
エネルギー産業、交通機関、医療、エレクトロニクスなど、超電導技術の進展はさまざまな分野において持続可能な発展をもたらすと期待されています。