危険なアナフィラキシーに備える「エピペン」の使い方

2023年10月7日

アナフィラキシーとは、急性アレルギー反応であり、短時間で全身に激しい症状が表れる状態です。
年間5000~6000人に発症し、毎年40~70人が死亡していると報告があります。

アナフィラキシーの原因としては

(1)食物(卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツなど)、(2)医薬品(抗生物質、ワクチン、解熱鎮痛薬、麻酔薬など)、(3)虫刺され(ハチ、アリ、ムカデなど)が挙げられます。

発症すると現れる症状とは

(1)皮膚の症状は、皮膚が赤くなる、じんましん、かゆみ、顔面や口唇の腫れなど
(2)呼吸器の症状は、鼻水、せき、ゼーゼーする、息が苦しくなるなど
(3)消化器の症状は、腹痛、嘔吐(おうと)、下痢など
(4)循環器の症状は、頻脈(ひんみゃく)、不整脈、動悸(どうき)、血圧低下、失神など
複数の臓器に症状が出現する場合があります。

重症の場合、アナフィラキシー・ショックと呼ばれる状態が生じ、急な血圧低下や意識障害を引き起こし、命を脅かすことがあります。

アナフィラキシーの発症から心肺停止に至るまでの時間は

アレルゲンによって異なり、(1)食物の場合は約30分、(2)ハチの毒の場合は約15分、(3)薬剤の場合では約5分となります。
そのため、迅速な対応が必要です。
もしアナフィラキシーの症状が現れた場合は、すぐに119番通報し救急車を呼びましょう。救急車が到着するまでは仰向けになって寝るのが効果的ですが、全国平均で救急車の到着までには約39.3分かかることもあります。

アナフィラキシーの症状が過去にある人は、専門医を受診して「エピペン」という自己注射薬を処方される場合があります。
「エピペン」には特効薬「アドレナリン」が入っており、緊急時に自己注射することが原則です。
子供の場合は保護者や学校の先生が注射を行います。

アナフィラキシーショックの応急処置は、救急車を呼ぶことと自己注射器「エピペン」でアドレナリンを太ももに打つことです。

●重要な点をまとめると以下の通りです:

  1. アナフィラキシーは急性アレルギー反応で、年間5000~6000人に発症し、40~70人が死亡しています。
  2. 原因として、食物、医薬品、虫刺されなどが挙げられます。
  3. 皮膚、呼吸器、消化器、循環器など複数の臓器に症状が表れます。
  4. 重症の場合、「アナフィラキシー・ショック」が生じ、急な血圧低下や意識障害を引き起こすことがあります。
  5. アナフィラキシーの発症から心肺停止に至るまでの時間は、アレルゲンによって異なり、食物の場合約30分、ハチの毒の場合約15分、薬剤の場合では約5分です。
  6. 緊急時の対応としては、まず119番通報し救急車を呼び、救急車が到着するまでは仰向けになって寝ることが効果的です。
  7. 過去にアナフィラキシーの経験がある場合、「エピペン」の自己注射薬が処方されることがあります。
  8. 「エピペン」はアドレナリンを含み、自己注射が原則です。子供の場合は保護者や学校の先生が注射を行う必要があります。
  9. 応急処置としては、①救急車を呼び、②エピペンでアドレナリンを太ももに注射することが大切です。

エピペンとは、
アナフィラキシー反応が現れたとき、医師の治療を受けるまでの間に症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐために使われる補助注射剤です。有効成分はアドレナリンで、筋肉注射をすることによって症状を緩和します。
アナフィラキシーの進行が急激な場合、アナフィラキシーの発現から心停止までの時間はわずか30分とされており、手遅れになることを防ぐために開発されました。

エピペンは、研修を受けた医師しか処方することができません。
しかし、処方された本人、保護者、学校の先生、保育士、救急救命士であれば、緊急時に打つことができます。
エピペン1本処方の場合、3割負担で5,000円-6,000円となります。 なお、子ども医療費受給者証をお持ちの15歳以下のお子様は無料です。

まとめ、

重症のアナフィラキシーショックの応急処置は、
①救急車を呼ぶこと
②自分でアドレナリンの注射(商品名:エピペン)を太ももに打つこと
③病院で必ず診察を受けること
これまでにアナフィラキシーを起こしたことがある人は、専門の医師を受診すると「エピペン」という自己注射薬を処方される場合があります。
「エピペン」は自動的に針が飛び出す注射器に「アドレナリン」という特効薬が入っています。

自分で打つのが原則ですが、患者が子供の場合は保護者や学校の先生が打ってあげる必要があります。
いざという時に備えて「エピペン」の使い方を練習しておいた方がいいでしょう。
昔からの諺(ことわざ)に「備えあれば憂いなし」とありますように、自分の命は自分で守りましょう。

※エピペンの使い方については、こちらも参考になります。:epipennnotukaikata1.pdf
上の資料(pdfファイル)は、船橋市のホームページより参照させていただきました。
※エピペンについての詳細は、アナフィラキシーに関する書籍や、エピペンの公式ホームページ(https://www.epipen.jp/top.html)から得ることができます。