腎臓結石はジェットコースターで排出できる…?

腎臓結石は、尿中に含まれるミネラルや塩分が結晶化したもので、痛みや出血、嘔吐などの症状を引き起こすことがあります。
一般的には、水をたくさん飲んで尿を薄くしたり、薬を服用したりすることで自然排石されますが、大きすぎる場合は手術が必要になることもあります。

そんな腎臓結石を、ジェットコースターに乗ることで排出できる可能性があるという研究結果が、米ミシガン州立大学の研究者らによって発表されました。
この研究は、CNNをはじめとする多くのメディアで報道され、話題となりました。

研究では、腎臓結石を模したシリコンモデルを、ビッグサンダーマウンテンというジェットコースターに乗せました。その結果、ジェットコースターの激しい揺れで、結石が腎臓から尿管へと移動することが確認されたそうです。

研究を率いたジェームズ・オドネル博士は、「ジェットコースターに乗ることで、結石が移動しやすくなる可能性がある」と説明しています。
ジェットコースターの激しい揺れは、腎臓を刺激して収縮させ、結石を押し出す力を高めると考えられているそうです。

また、研究では、コースターの後部座席に乗った方が、結石の排出率が高いことも明らかになったそうです。
後部座席は、前部座席よりも加速度が大きく、結石をより強く押し出すことができると考えられているそうです。

ただし、この研究はあくまでも人間を対象とした臨床試験は行われていません。
また、結石の大きさや形状によっては、ジェットコースターに乗っても排出できない可能性もあります。

それでも、ジェットコースターが腎臓結石の治療に新たな可能性を与える可能性があり、今後の研究が期待されます。

ジェットコースターによる腎臓結石の排石率

研究では、ビッグサンダーマウンテンに乗った後、結石が排出されたかどうかを検査しました。その結果、前部座席に乗った場合は17%後部座席に乗った場合は64%の確率で、結石が排出されたことが確認されたそうです。

前部座席の排石率が低かった理由は、後部座席に比べて加速度が小さいためと考えられています。ジェットコースターの加速度は、前部座席から後部座席に向かって大きくなります。そのため、後部座席に乗った方が、結石がより強く押し出されると考えられます。

ジェットコースターによる腎臓結石の治療法としての可能性

ジェットコースターによる腎臓結石の排石は、以下のメリットとデメリットがあります。

○メリット

  • 手術や薬物治療に比べて、身体への負担が小さく安全性が高い可能性があります。
  • 保険適用外である手術や薬物治療に比べて、費用が安い可能性があります。

○デメリット

  • 結石の大きさや形状によっては、排出できない可能性があります。
  • 結石が排出されない場合、痛みや出血などの症状が悪化する可能性があります。

今後の研究では、結石の大きさや形状、ジェットコースターの種類や乗り方など、排石率を高める条件を明らかにしていく必要があります。また、臨床試験で安全性や有効性が確認されれば、新たな腎臓結石の治療法として普及する可能性もあります。

腎臓結石の予防法

腎臓結石の予防には、以下の方法が有効です。

  • 水をたくさん飲む(1日2リットル以上)
  • 塩分を控える
  • カルシウムやマグネシウムを多く含む食品を摂る
  • カロリーを控える

また、喫煙や肥満も腎臓結石のリスクを高めるため、注意が必要であります。

まとめ

ジェットコースターによる腎臓結石の排出は、まだ初期段階のものであり、さらなる研究が必要です。しかし、腎臓結石の治療法として、ジェットコースターが有効な可能性があることを示す、興味深い結果と言えるでしょう。

健康

Posted by Ka Shiba