宅配便の荷物で「置き配」を選択するとポイントが付与される

宅配便の再配達を半減させるための実証事業

2023年10月6日、政府は宅配便の再配達を半減させるための実証事業を発表しました。この実証事業では、玄関前に荷物を置く「置き配」を選んだ人に通販サイトなどで使えるポイントを付与することで、再配達率の低減を目指します。

実証事業の概要

実証事業は、一定の期間内で一部の地域で実施される予定です。具体的な実施地域や期間は、実証事業の計画策定段階で確定するでしょう。

対象となるのは、通販サイトで商品を購入した人です。

対象となる商品は、日用品や食品などの小物類で、重量が5kg以下のものとなります。また、置き配の対象となる場所は、玄関前や宅配ボックスなど、配達員が荷物を置いて帰ることができる場所です。

具体的なポイント数や対象商品についての詳細は、実証事業の詳細設計段階で確定する予定です。

実証事業の狙い

日本では、宅配便の再配達率が12%程度となっており、社会問題となっています。再配達は、運送業者の負担となるだけでなく、環境負荷の増大や交通渋滞の原因にもなっています。

今回の実証事業では、置き配の利用を促進することで、再配達率の低減を目指します。また、ポイントを付与することで、置き配の利便性を向上させ、利用をより身近なものにすることを目指します。

実証事業の効果

実証事業の実施にあたり、政府は、再配達率の低減効果を3%程度と試算しています。また、置き配の利用率は、実証事業前と比べて20%程度向上すると見込まれています。

実証事業の結果が良好であれば、2024年度以降の全国展開を目指す方針です。

実証事業の課題

実証事業には、いくつかの課題もあります。

1つ目の課題は、

ポイントの付与額が少ないことだ。100ポイントは、通販サイトでの買い物にすると、100円程度の価値となる。そのため、ポイントの付与額を増やすことで、置き配を選択する割合を高める必要がある。

2つ目の課題は、

置き配のセキュリティの問題だ。玄関前に荷物を置くと、盗難やいたずらなどの被害にあう可能性がある。置き配を利用する際は、セキュリティ対策を講じることが重要である。

3つ目の課題は、

置き配に対応していない運送業者があることだ。すべての運送業者が置き配に対応していないため、置き配の利用を拡大するためには、運送業者の対応を促進する必要がある。

○まとめ

宅配便の再配達は、社会問題となっており、その解決には、さまざまな取り組みが必要です。今回の実証事業は、置き配の利用拡大による再配達率の低減を目指す、新たな取り組みです。実証事業の結果が良好であれば、全国展開が進み、再配達問題の解決に貢献することになるでしょう。

今後の実証事業では、ポイントの付与額の増額や、置き配のセキュリティ対策の強化など、課題の解決に向けた取り組みが進められることが期待されます。

暮らし

Posted by Ka Shiba