境港市に70年愛された味、「伯雲軒のブドーパン」が復活!

 鳥取県の境港市における伝統的な味覚のひとつである「ブドーパン」が、製造元の伯雲軒が廃業し、一時は市場から姿を消していました。しかし、その愛された味わいが、製造元から技術を受け継いだ新たな業者、八雲ことぶきフーズによって、市民の期待に応えて2年ぶりに復活しました。

 伯雲軒は境港市末広町に位置し、経営者である山本敏則さんが4代目を務め、シナモンや干しブドウ入りのパンに、ラム酒入りの自家製クリームを挟んだ独自の「ブドーパン」を発売していました。このパンは、市民に親しまれ、約70年にわたり地元の誇りとなっていましたが、山本さん(67)の高齢を理由に2022年3月に廃業し、一時的に市場から姿を消してしまいました。

 山本さんは伝統を守りたいという思いから、廃業後も「ブドーパン」を残したいと願っていました。そうしたとき、境港市内においてゼリーなどを製造販売している八雲ことぶきフーズの黒木克翁工場長も、「ブドーパンをまた食べたい」との思いを抱いており、2人の思いが一致しました。

 八雲ことぶきフーズは、山本さんから伯雲軒の技術を受け継ぎ、2023年1月頃からブドーパンの復刻を目指して試作を開始しました。安来市内の製パン所への製造委託も決定し、約半年間にわたり山本さんも協力して試作を繰り返しました。この復刻プロセスは、伝統的な製法とこだわりが守られる中で進められ、市民の期待に応えるべく美味しい「ブドーパン」が完成しました。

 復刻された「ブドーパン」は、境港市本町の「水木しげる記念館」に近く、境港おさかなロード沿いにある「ことぶきフーズ」のアンテナショップ・MOGU(モグ)で、3月15日から販売が開始されました。販売価格は1個250円で、営業は午前10時から午後3時までで、売り切れ次第終了となります。

当面の間は不定期営業で、情報は主にインスタグラムなどで発信され、市民は再び愛し続けた「ブドーパン」の味わいを楽しむことができます。

 八雲ことぶきフーズの黒木工場長は、「残さなければならない古里の食。ずっと引き継がれるよう精進したい」と語り、地元の伝統的な味わいを守りながら、新たな時代に蘇った「ブドーパン」の美味しさをアピールしています。これにより、地域の食文化に対する愛着と誇りが再び芽生え、市民に愛された味が提供されています。

地域活性化

Posted by Ka Shiba