偽りの愛に潜む罠、心惑わす「ロマンス詐欺」の被害件数が急増、SNSで投資話しが出たら、まず疑って相談を！

2024年3月8日

　近年、SNSで知り合った相手との恋愛を装い、金銭を騙し取る「ロマンス詐欺」が急増しています。被害は全国で年間数百件、被害総額は数十億円に上ります。巧妙な手口で心に入り込み、愛情を餌につけ込まれるロマンス詐欺は、誰もが被害者となる可能性を秘めた深刻な犯罪です。

「偶然あなたの投稿を見つけて、とてもすてきだと思いました」。昨年7月、女性のインスタグラムに届いたメッセージが始まりだった。

偽りの愛の言葉に導かれ、650万円を失った奈良県生駒市の40代女性は取材に「本当に無知で気付かなかった。周りが見えていなかった」と語っています。

1. ターゲットはあなた：誰もが狙われる巧妙な手口

　ロマンス詐欺は、年齢や性別に関わらず、誰もが被害者となる可能性があります。犯人はターゲットとなる人物像を分析し、巧妙なアプローチを仕掛けてきます。

◎主な手口

SNSで理想の相手を演じる:
- 高スペックな人物像を偽り、魅力的なプロフィールを作成
- 美しい写真や動画を投稿し、信頼関係を築く
- 共通の趣味や話題を持ち出し、親近感を高める
甘い言葉で愛情表現を繰り返す:
- 毎日メッセージや電話で愛情を伝え、心を奪う
- 特別な存在であることを強調し、依存関係を築く
- 将来を語り、結婚を匂わせることで安心感を与える
金銭の要求を巧妙にエスカレートさせる:
- 緊急事態を装い、少額の金銭を要求
- 信頼関係を悪用し、徐々に要求金額を増額
- 投資やビジネスを持ち出し、高額な金銭を騙し取る

2. 偽りの愛に惑わされない：確実な対策で身を守る

　ロマンス詐欺の被害を防ぐためには、以下の点に注意する必要があります。

◎基本的な対策

SNSでの出会いに警戒心を抱く:
- 知らない人からのメッセージや申請には安易に応じない
- プロフィールや写真、投稿内容の真偽を慎重に確認する
- 個人情報はむやみに公開しない
甘い言葉に惑わされない:
- 恋愛感情に流されず、冷静に判断する
- 金銭の要求には絶対に応じない
- 周囲に相談し、客観的な意見を聞く
不安を感じたら、すぐに相談する:
- 警察相談専用電話 (#9110)
- 消費者ホットライン (188)
- 各都道府県警察の相談窓口