「中海架橋」は地域経済に効果大
「中海架橋」は、島根県安来市と鳥取県米子市を中海という湖を橋で結ぶ計画です。
「中海架橋」は渋滞緩和や中海圏域の発展、災害時の利便性向上など多くの利点を持つプロジェクトとして、地域の発展と生活の向上に寄与するため、早期建設が期待されています。
この「中海架橋」の建設が進むことで、いくつかの期待される利点を上げてみたいと思います。
●渋滞の緩和
中海架橋が完成すれば、島根県安来市と鳥取県米子市を直通で結ぶことができます。
これにより、国道9号線の渋滞が解消されることが期待されます。国道９号線は安来市と米子市を結ぶ主要な道路であり、交通量が多く、特にピーク時には渋滞が発生します。
他に、山陰高速道がありますが、有料道路であり実質的な生活道路としての位置付けには難しい状況です。そのため国道９号線は両県の県境を中心に渋滞し、特に朝夕の通勤帯の渋滞たるや凄まじいのもがあります。中海架橋が完成すれば、渋滞が解消され、中海圏域の交通が円滑になることが期待されます。
●地域間の交流の活発化
中海架橋が完成すれば、島根県安来市と鳥取県米子市・境港市の交流が活発になることが期待されます。
中海架橋は、両市間の距離を短縮します。これにより、米子市や境港市と安来市の住民が気軽に行き来できるようになり、交流が活発になることが期待されます。
また、中海架橋は、中海圏域の経済活動を活発化させる効果も期待されます。
●観光振興
中海架橋は、観光客の誘致にも効果が期待されます。
中海は、日本海に開いた湾の入り口が、砂州によって塞がれてできた湖（潟湖）で、塩分濃度は海水が1/2で真水も約1/2となっている、日本海と宍道湖の中間にある美しい湖です。
中海架橋が完成すれば、観光客が中海を訪れやすくなり、観光振興につながることが期待されます。
また、中海架橋は、中海圏域の観光スポットを結ぶ効果も期待されます。
●産業振興
中海架橋は、産業振興にも効果が期待されます。
中海架橋は、両市間の物流コストを削減し輸送を円滑にします。これにより、両市間の企業が効率的に生産活動を行うことができ、産業振興につながることが期待されます。
しかし、境港市や米子市と安来市は、中海を挟んで非常に近い間柄にありながら、鳥取県と島根県の県境があることで、行政上なかなか上手く事が運ばない面が今までも多々あったように聞いています。
これからは中海圏域という県境を越えた枠内で活動しなければ、中海圏域の産業の発展は望めません。
そして、中海架橋は、中海圏域の企業の集積を促進し、企業や商業施設の誘致にも効果が期待され、地域経済の発展に寄与することが考えられます。
●交通ネットワークの拡充
中海架橋は、交通の多角化やアクセスの向上が期待されます。
安来市側から中海架橋を渡り米子市側の「安倍三柳線」との直結が可能とされており、この道路と一体になれば、中海架橋を通じて米子市と安来市を結ぶ環状線ができることから、交通ネットワークが格段に拡充されます。
また、境港市にある「米子鬼太郎空港」へも距離が近くなり、時間短縮に寄与し、都会地との交通の便が良くなります。
●災害時の避難路の確保
中海架橋は、災害時の避難路としても機能します。
中海架橋は、完成すれば両市間の主要幹線道路になりますので、災害時の避難経路や救援物資の輸送ルートとしても活用できるため、重要な役割を果たすことができます。
鳥取県側の米子市と境港市は、日本海に面しているので、日本海で地震が発生し日本列島に津波が押し寄せた場合に、境港市や米子市は避難場所がほとんど無く、いざ逃げようにも大山周辺まで時間がかなり掛かってしまいます。
安来市の場合は、中海に津波が入ってくれば、中海沿いの低い土地の一部に被害が及ぶ事も考えられますが、丘や山が多くありますので日本海（外海）からの被害のことを思えば、まだ軽いと思われます。
そんな緊急時に中海架橋があれば、境港市や米子市からは県境沿いに1本しか無い国道９号線よりも、中海に橋を架けることで、はるかに距離が近くなり時間も短縮されますので、境港市や米子市の多くの人命を救うことができます。
災害時の避難経路だけをとっても、中海架橋はかなりのメリットがあると考えられます。
地震や洪水などの災害が発生した場合、中海架橋は県境を跨いだ両市間の避難路として機能し、多くの人命を救うことが期待されます。
◎中海架橋 橋を掛ける場所
まとめ、
このように、中海架橋は、島根県安来市と鳥取県米子市にとって、大きなメリットをもたらすプロジェクトです。
中海架橋の建設は、安来市と米子市の間の連携と協力を強化する契機となるでしょう。
地域間の交流や共同プロジェクトの促進によって、両市の発展と共に地域全体の連携が深まることが期待されます。
早期に着工し、完成されることを期待しています。