中国横断新幹線(伯備新幹線)の整備計画格上げは、島根・鳥取の未来を拓く一石となりえる

 中国横断新幹線(伯備新幹線)の整備計画路線への格上げに向けた取り組みが、島根県東部と鳥取県西部の市町村、議会、経済団体で構成される整備推進会議によって活発化しています。2024年度は国への要望活動強化に加え、機運醸成に向けた研修会や動画配信など、更なる加速が期待されます。

この計画格上げが実現した場合、島根・鳥取両県にもたらす経済効果と持続可能な地域開発への貢献は計り知れません。

以下、具体的な側面から詳細に考察していきましょう。

1. 飛躍的に向上する交通アクセス

 中国横断新幹線整備計画格上げによる最大のメリットは、圧倒的な交通アクセスの向上です。現在、岡山から松江までの移動には特急列車で約2時間30分かかりますが、新幹線になれば約1時間に短縮されます。島根・鳥取両県の観光地へのアクセスを飛躍的に改善します。

観光客にとって、移動時間の短縮は大きな魅力です。限られた時間の中でより多くの観光地を巡ることが可能になり、滞在時間も長くなります。これは、観光収入の増加だけでなく、地域経済全体の活性化にもつながります。

世界遺産の松江城出雲大社足立美術館を代表とする、観光地と美しい海岸線や山々など、訪れる人を魅了する観光資源が数多く存在します。新幹線によるアクセスの向上は、国内外からの観光客誘致を飛躍的に促進し、地域経済の更なる発展を後押しするでしょう。

さらに、中国地方全体を繋ぐ新幹線ネットワークが構築されれば、周遊観光の活性化も期待できます。広島、山口、岡山といった周辺地域の観光地と組み合わせた旅行プランが容易になり、滞在期間の延長や複数回の訪問を促す効果が期待できます。

2. 活気あふれる地域経済

 新幹線整備による交通アクセスの向上は、観光業だけでなく、地域経済全体に波及効果をもたらします。

まず、観光客の増加に伴い、宿泊施設や飲食店、土産物店などのサービス業における雇用創出が期待できます。地域住民の雇用機会が増加することは、生活水準の向上や地域活性化にもつながります。

また、良好な交通インフラは、企業にとって魅力的な立地条件となります。新幹線整備によって物流網が整備され、都市部とのアクセスが向上すれば、企業誘致が促進される可能性があります。新産業の進出や新たな雇用機会の創出は、地域経済の更なる発展を支える柱となるでしょう。

具体的には、農林水産業製造業などの第一次産業・第二次産業においても、新幹線による輸送手段の確保は大きなメリットとなります。高鮮度の農産物を都市部へ迅速に出荷したり、製造業における部品や製品の輸送を効率化したりすることで、地域産業の競争力強化に貢献することが期待できます。

さらに、情報通信業専門サービス業などの第三次産業においても、新幹線による交通アクセスの向上は、企業の進出や事業拡大を促進する可能性があります。都市部との人材交流が活発化し、新たなビジネスチャンスが生まれる環境が整うでしょう。

3. 持続可能な地域社会の実現

地方移住・定住の促進

 中国横断新幹線の整備により、都市部からのアクセスが向上し、地方移住・定住が促進されると考えられます。子育て世代やテレワーク希望者にとって、魅力的な居住地となる可能性があります。

地域活性化

 人口減少に悩む島根・鳥取両県にとって、地方移住・定住の促進は地域活性化の重要課題です。移住者による新たな事業の創出や、地域住民との交流活性化などが期待できます。

医療・教育へのアクセス向上

 新幹線整備により、都市部の医療機関や教育機関へのアクセスが向上します。特に高齢者や学生にとって、大きなメリットとなるでしょう。

4.まとめ

 中国横断新幹線の整備計画格上げは、島根・鳥取両県にとって非常に有益な事業であると考えています。もちろん、課題も存在しますが、それらを克服することで得られるメリットは計り知れません。

特に、観光客数の増加による経済活性化と、地方創生への効果は期待が大きいです。また、新幹線という高速交通網の整備は、新たな産業の創出にも繋がる可能性を秘めています。

関係者には、財源確保など、課題解決に向けた取り組みを積極的に進めていくことを求めます。そして、島根・鳥取両県の未来のために、この事業を成功に導いていくことを願っています。