中古車価格は、総額表示が義務化され、悪質販売を是正!
中古車販売の価格表示ルールについて、10月1日から、販売事業者に対し、車両購入時に最低限必要な全費用である「支払総額」と、その内訳を表示することが義務化されることになりました。
○悪質販売を是正
実際には購入できない、安価な価格を表示することで消費者を呼び込み、商談の際に表示価格を大きく上回る金額を請求する、悪質な販売手法を、是正する狙いがあります。
○新ルールの内容
新ルールでの支払総額は、「車両価格」と「諸費用」を合算した価格です。車両価格は、店頭で車両を引き渡す場合の価格(消費税込み)のことで、定期点検整備や保証が付いている場合も含まれます。諸費用は、保険料、自動車関係諸税、登録などに伴う費用を指します。
○支払い総額表示
車両価格を安く表示した上で、商談時に保証や整備オプションの購入を強制するケースが横行し、消費者と販売事業者の間でトラブルにつながっていました。ルール変更では、消費者にとっては購入時のトラブルを回避しやすくなるだけではなく、車両購入に必要な実額が一目で分かるメリットがあります。
○違反事業者には警告や罰金
自動車などの公正な販売を推進する団体の、自動車公正取引協議会(東京)が関係する規約・施行規則の改正案をまとめ、消費者庁と公正取引委員会が3月に認定するなどしました。違反事業者には自動車公取協が厳重警告を実施します。悪質な場合は違約金を課し、事業者名を公表する措置を取るようです。
○消費者への浸透
中古車販売を巡っては、大手のビッグモーター(東京)による保険金不正請求問題も発覚し、業界の信頼回復が急務となっています。自動車公取協は「中古車の価格は諸費用込みの支払総額で比較してほしい」と消費者に呼び掛けている。
○まとめ
新たな中古車価格表示の例:
●従来は
車両価格 150万円 + 諸経費
商談で諸経費30万円上乗せなどの例もありました。
●新ルールでは
支払い総額 160万円
(車両価格150万円 + 諸経費10万円)
原則、支払い総額だけで追加費用は不要です。
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