命に関わる？…「パンケーキ症候群」とは？
梅雨時から夏場にかけて、高温で湿度が高くなることで、引き起こされることが多いと言われる「パンケーキ症候群」。
原因は、ホットケーキミックスやお好み焼きなどの粉製品に「ダニ」が中に入り込み、その粉を食べることによって起こるようです。
この粉製品を加熱しても、「ダニ」の死骸の中にアレルギーの原因物質が残っているので、加熱しても発症を防ぐことができないのが特徴らしいです。
「ダニ」は、気温20～30℃、湿度60～80％の高温多湿な環境でよく繁殖するそうです。
粉製品をジップ付きの袋や密閉容器に入れたから大丈夫と思わず、温度・湿度が低い冷蔵庫で保存すれば「ダニ」が増えにくくなるそうです。
また「ダニ」は、50℃の熱に20～30分さらされると死滅します。
布団乾燥機などを使って60℃以上の熱を加えることで確実にダニを死滅させられます。死滅させた後は掃除機をかけて「ダニ」の死骸を除去しましょう。
「パンケーキ症候群」とは何ですか？
自宅で使いかけの粉製品を台所で保管、すると中に侵入したダニが繁殖し、その粉で調理した料理（パンケーキやお好み焼きなど）を食べた後にアレルギー症状が現れる状態を指します。
小麦アレルギーではなく、使用された粉製品に侵入した「ダニ」が原因とされています。寝具などに生息するダニと同じ種類のダニがホットケーキミックスなどの「ミックス粉」を好むとされています。
「パンケーキ症候群」の原因と対策は？
パンケーキやお好み焼きなどに使用される粉製品に含まれるダニが関与しています。
小麦のアレルギーではなく、ダニへの過敏反応から引き起こされることがあります。ダニは、一般的に寝具などに生息しており、ホットケーキミックスなどの「ミックス粉」を特に好みます。
対策としては、以下のような方法が考えられます。
- フレッシュな原材料を使用する:
パンケーキを作る際には、できるだけ新鮮な原材料を使用しましょう。古くなった粉製品や保存期間が長いものは、ダニの繁殖に適した環境を提供する可能性があります。 - ダニの駆除:
パンケーキを作る前に、粉製品やパンケーキミックスなどの原材料をよく確認しましょう。袋にダニがいないか、異常なにおいや異物が混入していないかを注意深くチェックします。また、保存する際には密閉容器に入れて、ダニの侵入を防ぐようにしましょう。 - アレルギーの症状を管理する:
パンケーキ症候群に対する対策の一環として、アレルギー症状の管理が重要です。アレルギー反応が起こった場合は、医師に相談し、必要な処置や適切な薬を処方してもらいましょう。
「パンケーキ症候群」の症状はどんなものですか？
「パンケーキ症候群」の症状は一般的なアナフィラキシーと同じです。具体的には、じんましん・浮腫（むくみ）・腹痛・下痢になったり、一度に大量の原因物質を口から摂取すると、呼吸困難・意識障害と命の危険もあるそうです。
具体的な症状は個人によって異なる場合がありますが、以下のような症状が現れることがあります。
1. 腹痛や腹部不快感:
パンケーキやお好み焼きを摂取した後、腹痛や腹部不快感が現れることがあります。
2. 吐き気や嘔吐:
パンケーキ症候群では、摂取後に吐き気や嘔吐の症状が現れることがあります。
「パンケーキ症候群」の検査方法は何ですか？
「パンケーキ症候群」の診断には、まず症状の経過やこれまでのアレルギーの歴史から他の食物アレルギーでないことを確認します。症状が出た粉製品だけで皮膚が腫れる場合、パンケーキ症候群の可能性が高いと考えられます。
特定のダニアレルゲンに対するアレルギー反応を確認することが重要です。
主な検査方法には、以下のものがあります。
- 皮膚刺激テスト:
医師が小さな針またはプリックテスト用のデバイスで皮膚に微小な傷をつけ、アレルゲンが反応を引き起こすかどうかを確認します。パンケーキ症候群に関連するダニアレルゲンに対して反応がある場合、このテストで陽性反応が示される可能性があります。 - 血液検査:
血液中の特定のダニ抗体（IgE抗体）の量を測定することで、アレルゲンに対する免疫反応を評価することができます。特定のダニアレルゲンに対する抗体が増加している場合、パンケーキ症候群と関連する可能性があります。
「パンケーキ症候群」の症状は、どれくらいで現れますか？
「パンケーキ症候群」の症状は、粉製品を食べてから発症するので、小麦アレルギーと間違えられることが多いです。 食べてから30分以内に 皮膚粘膜が赤く腫れる、息苦しい、動悸、お腹が痛い、気分が悪くなる、吐くなどの症状が現れます。 その場合はす ぐに救急車を呼んでください。
「ホットケーキミックス」の原材料は何ですか？
ホットケーキミックスは、主に小麦粉（薄力粉）をベースにして作られています。その他には適量の糖類（砂糖、ぶどう糖、粉末水あめ、麦芽糖）、ベーキングパウダー、でん粉、食塩、油脂、乳製品、香料などが含まれています。
まとめ、
重要なのは、「パンケーキ症候群」の症状が現れた場合は、医師の指導を仰ぎ、必要な診断と適切な指導を受けることです。
＜用語＞
アナフィラキシーとは、
食物や薬剤、昆虫毒などが原因で起こる全身性のアレルギー症状をいいます。
ダニアレルゲンとは、
住居内には、ヒョウヒダニという種類のダニがいます。このヒョウヒダニのフンや死がいなどは、喘息などのアレルギー症状の主な原因となっており、総称してダニアレルゲンと呼ばれます。