「結核」は、過去の病気ではありません!…現在でも、日本では最大の感染症です。

2024年1月25日

結核は、現在でも1年間に1万人近くの患者さんが発生し、うち約1600人が亡くなる、わが国では最大の感染症です。

結核とは

結核は、結核菌によって引き起こされる感染症です。結核菌は、空気中に飛散した結核菌を吸い込むことで感染します。結核菌は、肺や気管支、リンパ節などの臓器に感染し、病巣を形成します。

感染の経路

結核菌は、空気感染によって人から人へ感染します。結核患者が咳やくしゃみをしたときに、空気中に飛散した結核菌を吸い込むことで感染します。結核菌は、空気中に30分程度浮遊するため、換気の悪い場所では感染のリスクが高くなります。

感染と発病の違い

結核菌に感染したからといって、必ず発病するわけではありません。感染した人の約8割は、免疫の働きによって結核菌を排除し、発病しません。しかし、免疫力が低下した人は、結核菌が増殖して発病する可能性があります。

結核の症状

結核の症状は、感染部位や病状によって異なります。肺結核の症状としては、咳、痰、微熱、胸痛、体重減少などが挙げられます。また、リンパ節結核では、首や腋窩などのリンパ節が腫れることがあります。

結核の治療

結核の治療は、抗結核薬を6か月から12か月間服用します。抗結核薬は、結核菌の増殖を抑制する効果があります。また、結核菌が空気中に排出されないように、咳や痰を抑える薬を併用することもあります。

結核の予防

結核の予防には、以下の方法が挙げられます。

結核菌に感染した人との接触を避ける

結核菌に感染した人との接触を避けることは、結核の予防の基本です。結核菌に感染した人は、発病する前に咳やくしゃみをして結核菌を空気中に飛散している可能性があります。そのため、結核菌に感染した人との接触があった場合は、マスクを着用するなどの対策をしましょう。

結核菌に感染した人との接触があった場合は、早期に検査を受ける

結核菌に感染した人との接触があった場合は、早期に検査を受けることをおすすめします。検査を受けることで、結核菌に感染しているかどうかを早期に確認することができます。

結核の予防接種を受ける

結核の予防接種は、結核菌の感染を防ぐ効果があります。結核の予防接種は、生後1歳から5歳までの間に、2回接種します。結核の予防接種は、公費で受けることができます。

結核の対策の現状

日本では、結核対策を強化するために、以下の取り組みが行われています。

  • 結核患者の早期発見と治療の推進
  • 結核の予防接種の普及
  • 結核の啓発活動の推進

これらの取り組みにより、近年は結核患者の減少が進んでいます。しかし、結核は依然として重大な感染症であり、引き続き対策の強化が必要です。

結核の予防のためにできること

結核は、感染経路や症状、治療法などを理解することで、予防することができます。結核について正しい知識を身につけ、予防対策に取り組みましょう。

まとめ

結核は、依然として日本では大きな問題となっている感染症です。結核の予防には、結核菌の感染を防ぐこと、結核菌に感染した人の早期発見・治療、BCG接種が有効です。

健康

Posted by Ka Shiba